2012/02/16

沖縄コネクション#2(紹介者)

・・・沖縄コネクション#1(××振興公社)からの続き

そんなこんなで、目論見通り、沖縄に来て1カ月もたたないうちから順調に沖縄でのネットワークを拡げていったのですが・・・、
私と名刺交換をさせていただく方々が、「ああ」とか「ほぉ、ほぉ」という顔つきになるのです。
そしてついに、某社A社長が「ああ、あなたが東京から来た永井さんですね。話はよく聞いています」とおっしゃるではありませんか。
初対面の方にそんなこと言われるとどきっとしますよね。

島の噂はインターネットより早いさー



沖縄映画『さんかく山のマジルー』(中江裕司監督、2009年公開)で、島に出戻ってきたヒロインに投げかけられるセリフだが、まさにそのことを地で体験してしまったのです。

その後、噂の出所は、某社S常務だったことがわかり、しかも「今度、東京から面白い男が来たので、力を貸してやってください」となぜか熱烈推薦モードでバズしていただいたことから、行く先々で歓迎モードで受け入れてもらえたのでした。

それにしてもなぜ、初対面の人間にそんなによくしてくれるのか? 

周囲の人に尋ねると「Sさんは、ナイチャー(内地の人。沖縄以外の日本人)が好きだからなぁ」とか「神人(カミンチュ。シャーマン)系だからカンじゃないの」と答えてくれました。
Sさん本人に尋ねると「永井は沖縄を愛して、沖縄に貢献してくれそうに感じたから」とやはり神人系なカンだったようです(^ ^;

沖縄の産業界にすんなり溶けこんでいけたのは、沖縄で絶大な信用力を持つSさんのおかげだったという顛末。
なにか実績をだした上での紹介・推薦・身元保証は東京でもあり得ると思うのですが、こういう突拍子もない展開が、沖縄の不思議なのです。

そしてさらに、そうやって生じた縁を深化させる装置が沖縄のそこここにあったのです・・・

沖縄コネクション#3(お酒)に続く・・・


2012/02/13

沖縄コネクション #1(××振興公社)

この1週間は、東京の友人・先輩等がそれぞれ別の用事で5名来沖し、久しぶりにランチを楽しんだり、杯を交わしたりしていました。

たしかに沖縄は東京と離れているけれど、そこはさすがブランド力のある地域。
リチャード・フロリダ著『クリエイティブ都市論―創造性は居心地のよい場所を求める』を出すまでもなく、勝手に沖縄に来てくれる(^ ^)v 

ちなみに2名は講演で招聘(仕事)、1名はプログラミング合宿(仕事)、残り2名はプライベートな旅行。

そんなこんなで、FaceBookに頼らずとも東京ネットワークはそこそこちゃんとリロードできています。

で、問題は当初まったく人脈がなかったこの沖縄で、どのようにビジネスネットワークを築いていくかということです。あくまでも永井的なローカル解の1つですが、一般的な沖縄移住希望者にも参考になるでしょうし、大都市から地方へ移り住みたいという方にも応用できると思います。

まず、自分が考えたのは各自治体にある、××振興公社とか、○○振興協会といった組織に着目しました。なぜならこういう組織は地元の企業さんと濃密におつきあいをしていることから、このような組織に身を置けば、ピンで存在するよりもはるかに早く・たくさんの地元企業さんと知り合えますし、評判までも把握可能です。

実際、大田区産業振興協会さんからお仕事をいただいたとき、たった8ヶ月のパートタイムで、大田区の超優良町工場の経営者100名と知り合うことができ、そのネットワークはいまでも宝物となっています。

そんな成功体験から、誰一人知り合いのいない沖縄でも、職場をうまく利用すれば、効率よく沖縄に根が張れるのではないかと仮説を立てたのです。

そんなときに予測もしなかった求人が出ました。いわゆるITベンチャーの誘致的なお仕事です。「これは、いける。」と確信しました。なぜなら、もし求められるスペックが、地元沖縄での人脈、経験、知識といった内容であれば、よそ者の東京人には極めて分が悪いです。しかし、誘致となれば逆。地元沖縄人より、東京にこれまでの人脈がある自分のほうが明らかに有利です。

そんな強運(縁?)もあり、現在の職場にジョインさせていただき、仮説通り、沖縄IT業界のネットワーク構築に関しては幸先のよいスタートが切れ、実際、なかなかジョートーにことが進んでいます。

しかし! そのネットワーク構築に際しては、沖縄ならではの「ターボ」が働くことになることは、着任当初、夢にも思いよらなかったのです。

沖縄コネクション#2(紹介者)に続く・・・


2012/02/07

沖縄コネクション #0(シューカツ)

岩波書店著者の紹介状あるいは岩波書店社員の紹介があること

・・・という、いわゆる「コネ」という採用条件が物議をかもしているようですね。
結論からいうと、ボクは岩波擁護の立場です。
なぜなら、「コネ」とは、知恵と行動力で獲得できると考えているからです。

「コネ」採用に懐疑・否定派の考え方は、コネとは血縁・家柄とか、親がスーパーリッチといったことを指し、固定的・先天的(?)な要因と認識しているため、本人の才能や努力とは無関係→採用としてはふさわしくないということがベースになっているのだと思います。

たしかに、労せず、生まれながらにしてコネを持っているヒトも相当数いると思います。しかし、コネ(Connection)とは、つながりや関係というのが第一義です。

現時点で、コネがなければ、見つけたり、作ればいいじゃん、と。
「48時間以内に、10億円用意しろ」といわれるより、ずっと簡単。

世界中のどんな人物とも6人を経由すれば繋がるという「シックス・ディグリー」という話もあるわけで、同じ国内に限れば、ツー・ディグリーもあれば十分コネは見つかります。しかも、現代には、Facebookもあるし。
あとは、本人の努力と熱意で、たどり着いた人にどのようにして「紹介状」を書かせるかという問題になるわけです。たしかに難易度は高いけど、決して不可能ではない。

実際、繋がるだけなら、ボクとオバマ米国大統領とはかなり近くて、ツー・ディグリーです(マジ)。

労せずして応募資格がある人もいれば、そうでない人もいる。
でも、それは、前夜に勉強した問題がたまたま試験当日にでたというラッキーさと本質的には変わらないと思います。あとは本人の努力と熱意と相性。

そして岩波書店にとって、このコネ採用条件を継続的に続けるのであれば、今年より来年はもっと良質な人材が採用ができるかもしれません。だって、来年、岩波書店に入社したい人は1年かけてその宿題に取り組むことになりますから、当然、今年より宿題のレベルはあがりますよね。

事物・事象のつながりや関係を見いだす作業って、「編集」そのもの。
そういう文脈からも、岩波さん、さすがです。

PS
沖縄のコネについて書こうと思っていたのですが、その前振りネタが長くなってしまいました。次回、本文(沖縄コネクション #1)に行きます。


2012/02/02

沖縄の午後イチは、13:10。

沖縄のヒトは「時間にルーズ」、ということは、かなり定説化している。
「沖縄時間」と書いて、ウチナータイムという呼び方があることも、県外の方々もご承知とのことと思います。

南国特有のゆったりとした時間感覚に加え、鉄道のような時間に正確な公共機関が長らくなかったことから、沖縄時間(ウチナータイム)という風習ができあがったので、ここはあえて、沖縄のヒトは「時間におおらか」としておきたい。

沖縄本島で仕事をしていると、訪問やミーティングのほとんどは自動車での移動となる。そして、渋滞があったり、駐車場探しをしているうちに約束の時間を大幅に過ぎてしまうこともあれば、逆に30分以上も早く着いてしまったりすることは日常茶飯事です。

「時間厳守はビジネスの基本」と徹底的に教育されてきた私の場合は、ほとんどが早く着きすぎるパターンとなってしまうのですが、時間をつぶすのももったいないので、最近は遠慮なくアポを早めていただいています。(これも、時間にルーズの亜種かもしれません)

さて、そんな状況であっても、比較的正確に訪問できる時間が、午後イチ(13:00)です。
アポに遅れそうならランチを後回しにすればOKですし、早く着いても先方は食事中・休憩中と思われるので、最寄りの食堂で時間を調整することが可能です。

しかし、2年8カ月の沖縄ビジネスの経験から学んだことがあります。それは、13:00丁度に決して訪問してはいけないということです。
なぜだと思いますか?
答えは、昼寝をされている方が多いのです!

とくに年配の方で、沖縄でずっと暮らしている方はそう。
東京でも残業や前夜の呑み会疲れで昼休みに、机に頭をのせて仮眠をとる姿はあります。
が、沖縄ではもっと本格的に寝ます。
アイマスクは常識。部長クラスともなれば、デスクの後ろに昼寝用の簡易ベットがさりげなく置かれています。
私が東京で勤めた職場でも、簡易ベットや布団がありましたが、これはあくまでも深夜残業用だったのですが、沖縄では昼寝用です(^ ^;

← 撮影用のポーズではなく、実写(生昼寝)です。

ですので、昼寝をされている方々は、13:00のチャイムとともに起き、洗面所で顔を洗い、13:10に午後の戦闘態勢が整うという次第なのです。

このことを知らないで、うっかり13:00に訪問してしまうと、商談相手の寝姿や寝起きの顔を目撃してしまい、双方ともなんとなくサゲサゲになってしまうので注意が必要です。


「昼寝はいいけれど、じゃぁ、目覚ましを12:50 にセットすればいいのに・・・。」
と考えるのは、まだ私に野暮な東京感覚が残っているのかもしれません。


PS
若い女性も昼寝します。男性より控えめな寝方ですが、沖縄に来た当初はその姿を見て、体調が悪いのだと思っていました・・・。